V−MAX

 
バイク界に君臨してはや20年。上の画像を見るだけで「V−MAXだ!」とわかる人だっている。  
(ちなみにウインクしている”目”は純正では描かれていないよ)  
それだけ超高知名度を誇る1200ccリッターマシンである。  
まるでエンジンが走っているかのような、比類なきスタイル。凶悪な加速。個性あふれるその存在は  
20年経った今でも色あせることなく君臨し続けている。  
ある回転数に達した時、このV−MAXの特徴とも言えるシステムが目を醒ます!  
「Vブーストシステム」が作動してとんでもない加速をするという!  
その時に発せられる最高出力は140psくらい!←すごく投げやり。理由は後ほど。  
そのあまりの加速性能ゆえ、体を残して加速していくという…。  
 
時は1991年。ついにこのV−MAXが日本国内で製造・販売されることになった!  
大型ブームに乗っ取ってそれはそれは期待された。まさかあの超人的なパワーが日本国内で味わえる!  
そんな期待を背負ってデビューしたV−MAX。そこで待ちわびた彼らの見たものは…。  
140psくらい→97ps…。Vブーストなし。  
なんだこれは。Vブーストが無く、50近くのパワーダウンを施されたV−MAXなんて、まるでリンゴの芯!  
おいしい実の部分を削ぎ落として芯だけプレゼントされても困るっちゅうねん!  
登場した当時のバイク雑誌インプレを見たら  
「牙をもがれた狼」
「狼の皮をかぶったヤギ」
「形は同じでもまったく別物!」

…おまけにただでさえ重い乾燥重量254kgから11kgも重い265kgになってます。  

名誉毀損で訴えられてもしょうがないくらいボロクソに言われています。  
MAGAMOが限定解除を取得した当時は大型ブームの先駆け。そんなMAGAMOもV−MAXに憧れた一人でした。
V−MAXは当然人気で、Vブースト搭載の逆輸入フルパワーは非常に高価で手が届きません。  
当然MAGAMO腐っても国内仕様なんか買ってたまるかな気分でした。心の底からOUT OF 眼中国内仕様でした。  
大型バイクの素晴らしさは中型にはないその馬力こそカタルシス(当時、各バイクメーカーはパワー戦争真っ只中でした)  
それをわざわざ軟弱なマシンに乗るなんてプライドが許せない。大型バイクは排気量が大きくてパワーがなくてはだめなんだ!  
(当時のMAGAMOはパワー馬鹿。今は非力阿呆。)  
ちなみに…当時最速マシンはHONDAスーパーブラックバードだったと思います。  
 
髪の毛からつま先までV−MAX国内仕様を馬鹿にしていました。  
そして関西、バイクの日本橋とも呼ばれている「バイク通り」で品定めしていました。  
 
そこで見つけたV−MAX!会いたかった!すげーかっこいい!  

異彩を放つそのマシンにくぎ付け。店員がやってきて説明を始めると、このかっこいいV−MAXは  
あの忌々しい国内仕様だった。  
速攻で萎えてしまったが、店員負けずにどんどん説明する。93年式だからブレーキが4ポットだとか、  
フロントフォーク周りが強いとか、国内仕様でも十分速いとか。(うそつけ:心の叫び)  
バイクの知識ナッシングなMAGAMOは色々言われたところで国内仕様を買う気なんてさらさらなかった。  
 
しかし…


店員「今乗ってるバイク何?」  
MG「GPZ400R」  
店員「よし!15万で下取りするよ」  
MG「買います★」  
 
★商談成立★はやっ!

 
結局世の中金や!金があるから生きていけるし、金があるから犯罪が起こるんや!(意味不明、そして半分開き直り)
 
…こうして悲しい交渉の結果、MAGAMOV−MAX(国内仕様)を手に入れた。
あんなに嫌がっていたのに、お金の力とは恐ろしいものよ…

  • MAGAMOとV−MAX
    納車まで待ちきれない!この納車までの期間がまた格別なもので、楽しみで楽しみで仕方が無いのである。  
    なんかこう、のどから手が入ってくるみたいで胃が押しつぶされそうになる。
    国内仕様やけど形が一緒やからええねん♪
    国内仕様やけど大型やからええねん♪  
    国内仕様やけど排気量1200ccやからええねん♪
    …自分を勇気付けるのに必死だった。  
    〜納車当日〜

    学校から帰ってきたMAGAMOを待っていたのは、紛れも無いあの時の国内仕様V−MAX!
    早速乗ってみると…  
    重っ!
    当時ひょろっこいMAGAMOにとってそれはかなりの試練であった。  
    こんなんで立ちゴケなんぞしたらえらいことになる!坂道の下り方向に倒れたら絶対起こせない!  
    立ちゴケしてバイクの下敷きになって即死…とんでもないストーリーが頭をよぎる。いや、こいつならありえるかも。  
    とにかく発進しよう。恐る恐るエンジンをかけると  
    ドルルン!!
    すげー音!今はお馴染みになったけれど、初めての時は感動する!バイクなら何でもそうだけど、初めて乗って  
    エンジンに火を点けると感動するもんです。これが憧れの…
    考えていた程大きな音ではなく、振動も少ない。優しい印象がある。んでもって発進。  
    クラッチ遠っ!しかも硬い!   
    渋滞になんてハマッたら、左手の握力が1・2kgほど上がっていそうな強制ギプスクラッチ。しかも調整できない。  
    恐る恐る初めての路上。曲がるのが怖いのなんのって…。んで直線!えいやっ!  
    ガルルル!!   
    なんだこれわー!!くっ首がぁ!!
    とにかくすごい。メーターみたら数秒後にはぬおわkmに到達。まだまだ伸びようとしている!高回転エンジンのタコメータ並の勢いで回る!  
    一瞬の出来事。当時兄貴はGPZ900のフルパワーに乗っており、400の私は一瞬にして兄貴のミラーから消えてやった。  
    こいつならそれに復讐できる!十分対抗できるではないか!馬力は下でもトルクがハンパじゃない!
    はやくツーリングで自慢したい!とりあえず早速見せびらかしに行こう!  
    そして「つーさん」ところへ…  
     
    MAGAMO「ちわーす!ついに買いましたV−MAX!」  
    一同「おおー!!」  
    MAGAMO「この加速はすごいです…(自慢が続く)」  
    毒を吐く人「当然、これは逆輸入やんな?」  
    MAGAMO「…国内仕様です…。」  
    毒を吐く人「それはV−MAXじゃない!!マックスや!」  

    …想像していた。この後散々けなされたが、何を言われたのか覚えていない。悔しくて涙も出なかった。  
    その晩枕を濡らしたのは言うまでも無い。自分も同じように思っていたが、ここまで言われると国内仕様が可哀想に思えて仕方がなかった。  

    ★コラム:逆輸入と国内仕様

    ぱっと見、どちらが国内でどちらが逆輸入か?この画像をみて一瞬で分かった方はかなりのV−MAX通です。  
    年式まで分かった方は、恐らくV−MAXオーナーでしょうね。  
    「目が付いているのが国内」と思ったあなたはぶー。どっちが国内かはあってるけどね…  
    この画像から読み取れるのは恐らく「ラジエターの反射板」だと思う。左は良く見えないけど、右のは付いていない。  
    むこうの国では側面にも反射板が付いていないとあかんらしいから、どんな逆輸入バイクにもついているらしい。  
    じゃあ、反射板を後から付けたらなんちゃって逆輸入になる?
    そんな時でも大丈夫。逆輸入を外見から見分けるには…  
  • スピードメーターがフルスケール(逆輸入)180km/hまでしかない(国内)  
  • ノーマルマフラーの穴が大きい(逆輸入)小さい(国内)  
  • 後方のシート下反射板の形が違う  
  • 右のスイッチボックスにハザードが付いている(国内)リザーブスイッチだったら逆輸入。  
  • エンジン下に「3UF」という型式が書かれてる(国内)「4なんとか」逆輸入←これでどこの国かわかる。
    などなど。ちなみにVブーストは5500回転あたりから作動するらしく、このバイクで5500まで回すと  
    えらいことになります。つまり相当な直線がないとVブーストを体感できにくいだろうということです。  
    そこで!国内仕様にフルタイムVブーストを付けるという超反則技が存在します。  
    これは想像できません!5万近くでできるそうですが、逆輸入よりこの改造の方が凄いらしいです。  
    あと、改造ベースは国内仕様の方が向いているそうです…。  
    それに北海道とか行かないと、あまりこの加速はいらないと思いますがどうでしょう?安全に乗りましょう。
     散々自分も馬鹿にしてきた国内仕様だが、ここまでいわれると自分が傷ついているのに気づく。
    そうか!このV−MAX国内仕様には、オーナーの心とシンクロするすごい力がある!  
    そうものすごい勘違いをしたMAGAMOは完全にキワキワな心に目覚めていく。  
    いつか必ず乗りこなしてみせる!乗りこなして  
    逆輸入やレプリカを峠で追いまわしてやる!(思い切り間違った思想)  
    そして国内仕様を馬鹿にする奴等を見返してやる!  

    「じっちゃん。俺の運命が走り出したぜ…」

    わけわからん…


     


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