二輪車安全運転大会攻略・コンビネーションスラローム(前編)

2020年10月15日二輪車安全運転大会

オープニング

これ、嫌いです。

このバカ弟子が!
いきなり何を言うにゃ!

だって、こういう速さを求めるスラロームとか、苦手です。
怖いじゃないですか。

苦手…といって逃げるわけにはいかないにゃ!
同点になってしまったとき、この課題のタイムで優劣が決まってしまうんだにゃ!

で…でも…

でももゲバもないにゃ!
とにかく走るんだにゃ!

コンビネーションスラロームとは…

「速さ」と「正確さ」の両方が求められる、大会でも華やかな課題として君臨している「コンビネーションスラローム」です。前半に教習所でも体験した「直線スラローム」を経た後、大きくずらされ、斜め方向に走る「オフセットスラローム」を混合したものです。総合得点が同点になった場合、法規走行の減点数の次に、この課題のタイムが考慮されるため、実質勝つ場合は、この課題で良いタイムを残さなければいけません。低速が苦手な選手が、こちらを得意としていることも多く、比較的人気の高い課題でもあります。

※なお、2019年の全国大会から姿を消しています

これにコツなんてあるんでしょうか…

走り込むしかないにゃ。

ほんとに~?

う、疑り深いにゃ!
走り込むんだにゃ!
それしかないんだにゃ!

減点項目について

減点項目について、説明します。

減点項目

・転倒…40点
・指示違反…40点
・安全不確認…20点
・発進手間取り…10点
・姿勢…10点
・タイヤ以外の車体接地(1回につき)…10点
・両足ばなれ…10点
・足つき(1回につき)…10点
・車輪ロック(前輪のみ)…10点
・パイロン接触…10点
・片足ばなれ…5点
・右足ささえ…5点
・エンスト(1回につき)…5点
・基準タイム超え1秒ごと…5点

ちょっと、色々ありますね…

よく見られる例を挙げて説明してみるにゃ

【転倒】

…まあ、そういうことですね。40点の最大減点になります

【指示違反】

これについては、審判の気分次第でしょうね…。気に障らないように気を付けてください。40点の最大減点です。

【発進手間取り】

審判が旗を降ろしてから約5秒ほどだと言われています。5秒って相当長いですよ。実際、それだけの間発進せずにいると、結構気まずい空気が流れると思います。きっちりやりましょう。10点の減点です。

発進については、自分のペースでやるにゃ。
タイム計測は、車体が動いてから計測が始まるため、慌てて後方確認しなくても、じっくりやればよいにゃ。
5秒もモタモタしてると、逆に審判が心配して気を遣うと思うので、この減点はレアかもしれないにゃ。

【姿勢】

これは気を付けてください。厳しい審判だと、かなりしっかり取ってきます。特にニーグリップはずれ、つま先の向き、膝擦りのような動き、お尻を動かす…など。10点の減点になります。

アツくなりすぎて、妙なクセを出さないように気を付けるにゃ。

【タイヤ以外の車体接地】

これが大敵になることもあります。ちなみにブーツのスライダーもダメです。バンクセンサーが当たらないような走りで、丁寧に攻めましょう。兵庫県大会のコンビネーションスラロームでは、さすがにここまでバンクさせられる人はいないと思いますが…。直線スラロームからの切り替わりで、擦ることはあります。10点の減点になります。

特にサスペンションのプリロードを抜きまくっている車両は注意するにゃ。思わぬ接地をするにゃ。

【足つき】

足つきは結構多いですね。オフセットスラロームのセクションに入った時、エンジンの出力が旋回の細かさに負けて、失速した際に足を付く選手が多いです。無理しないようにしてください。10点の減点になります。

しかし、足つきを我慢して転倒してしまっては元も子もないにゃ。

【車輪ロック(前輪のみ)】

これはゴールの時に見られます。飛び込む勢いが強すぎると、停止の際に「ズズッ」と前輪が滑って停止することがあります。程度によりますが、減点を取られることがあります。ほんの少しの「ズズッ」に関しては、容認してくれることもあるようです。10点の減点です。

タイムは良くても、2秒加算にゃ。

【パイロン接触】

10点の減点は大きいです。わずか18秒程度のコースでの2秒加算は、ジムカーナで言う10%加算に相当します。当たらないように。

パイロン接触は事故にゃ!

【右足ささえ】

ゴール直後の足つきです。必ず左足だけを付いて採点を受けてください。右足や両足を付いたら減点です。

審判に「次へどうぞ」と言われるまで、右足はついてはだめにゃ!

…と、まあ注意すべき点がたくさんあるようですが、普通に走ってれば、それほど構えるほどではありません。

さあ!要領がわかったら、練習にゃ!

やっぱり、難しい。

基準タイムは21秒にゃ!
スタートのタイミングは自分のタイミングで計測開始にゃ。
兵庫県はタグホイヤーの計測器によって行われるので、精度が高いから安心してスタートすればいいにゃ!

だめです…怖くてアクセル開けられないし、狭いからバイクを動かそうにも動かせません…23秒後半が限界…

もっとバイクを振らなきゃだめにゃ…
アクセルを開けるにはライン取りも大切にゃ…

わーん!無理でーす
こんなの、基準タイム超える事できるのですか?

ワチが人間の頃は20秒台は軽く出てたにゃ…
もっとバイクに慣れないとダメにゃ。

だめ…やってもやっても23,24秒くらいが限界です…。
なにかコツでもあるんでしょうか…

速いことは、ジムカーナライダーに聞け

あ、なーんか面白そうなことやってる!!
かすみちゃん、ジムカーナ始めたの?

…あ、いえ…安全運転大会の「コンビネーションスラローム」の課題なんです。

このコースを21秒未満で走破するんだにゃ!
ワチが20秒台の走りを見せてやりたいのにゃが、この身体では…

ふーん…21秒?

あら、コンビね。懐かしいわ。

あ、おねえさん!
…これって、コツとかあるんでしょうか?

ないわ。
パイロンを避けて早く走ればいいのよ

ないって…

ちょ、ちょっとあんづくん…お手本を見せてもらえないかにゃ…?
ワチが20秒の走りを見せてもいいのにゃが、この身体では…

いきなりわたしに振りますかぁ!?

………
猫叉木、後悔しなきゃいいけど。

…あんづ、走る。

ひえっ!うわ!!パイロンでかっ!!
えいっ!えーいっ!!

う、うわっ!すごっ…
はやーい!!なにこれ!?

いきなりで、結構失敗しちゃったよ…
とりあえず、走り切ったけど…

タイムは…!?じゅっ秒6!?

…へっ?あんなへっぽこな走りで…?

19秒台って…想像の域を超えてます…

…まあ、そうなるわよねぇ。
あんづちゃんはJAGE-C2だもの。

すごい…あんづさんって、すごい人だったんですね

いやいやいや…こんなの全然すごくないよ!

いったいこの子たちは、なんにゃんだ…

【ジムカーナのシード選手】

ジムカーナライダーの中には、競技での速さと技術が認められたシードラインセンスを持った選手が存在します。詳細はこちらに記しています。このライセンス持ちの選手たちは、速さでタイムを削ることを練習しているスペシャリストたちですので、一般ライダーと基準が異なります。よって、このような基準タイムを大きく上回る結果が出たりするようです。

これが…
ジムカーナライダーよ

決めてるにゃ…なんかむかつくにゃ!

速くなるコツってあるんでしょうか…?

うーん…
わからないよ★

バイクに慣れて、走りに興味を持つしかないわね。
「自分は速く走れない」
「あんなのできない・無理」

とか言ってると、無理ね

わたしも初めてすずかちゃんの走りを見た時は、すごく速い!って憧れたけど「わたしには無理だ」とは思わなかったなぁ…。
あんな風に走りたい!
って思った。

あんな風に転びまくるのは、お手本にしちゃだめよ。

そんなこと言ったら、すずかちゃんに怒られますよー

けど…かすみにはまだ無理にゃ!

でも、私だって速く走れるようにはなりたいです…。
せめて、コンビネーションスラロームの基準タイムは切りたいですよ。

とりあえず、話を戻してコンビの走り方を勉強しましょう。

次回予告

冗長になりすぎたのと、ワードプレスが重くなってきたので2部構成にしてしまいます。
すみません。

おもいっきり内部事情っ!
確かに、重たすぎて作業が大変だ。
とりあえず、次回はコンビネーションスラロームを解剖して、解説していく…予定だよ!
お楽しみに。

後編へ

2020年10月15日二輪車安全運転大会

Posted by magamo