【タイヤ】Q-LITEのレビュー(インプレ)

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鮮烈のダンロップハイグリップバイアス

さっそく、新しく鮮烈デビューしたダンロップハイグリップバイアス「Q-LITE」の全力走行を試してみました。
全力…とは言っても、サーキットを攻めたわけではありませんので、その辺の領域をご要望の方は、そっ閉じをおススメいたします。
果たして、新たにダンロップが投入したハイグリップバイアス「Q-LITE」は、どれくらいの実力を発揮するのか!?

3月9日のにゃんテール練習会にて投入

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今回のにゃんテール練習会、なんと「雪!」が降るくらいの低ミューという、タイヤにとって極悪なコンディションの中、試されることになりました。
そんな悪影響であればあるほど、レビューのしがいがあるのではないかとは思います。
ホントに寒かったこの日…それでも、8の字などをやってみました。

温度依存はほとんどない

これは、かなりの驚くべき性能だと思います。
ハッキリ言って、この日の路面は触っても冷たいと感じるくらいの、ヤバイ路面状況だったのですが、軽く8の字をやってみると、接地感をほどよく感じるほどの感触がありました。
ハイグリップラジアルであるα14だと、すぱーんと逝ってしまう感じな路面でしたが、妙な安心感はありました。
このあたりはバイアスタイヤの強みと言えそうです。
実際この日は、なかなか無理した感じがありますが、滑って怖い思いをすることはありませんでした。
冬場の練習でも、タイヤウォーマーいらずではないでしょうか?

旋回途中で、あのジクサーの持病「急にエンジンが止まる症状」が出たけれど、タイヤがしっかりグリップして、見事に復帰。
これはハイグリップラジアルだと、あの状況だと散ってたと思うわ。
走り出しいきなり散る…ということは無さそうよ。

その持病、なんとかならんのか…

切れ込みは弱め

「ダンロップはステアが切れ込む」という話をよく耳にしますが、このQ-LITEについては、あまりそんな印象を受けませんでした。
8の字で寝かしこんだ時に、チョイとブレーキを入れたら、急にハンドルが切れ込んでくるハイグリップラジアルとはちょっと異なっているのか、穏やかでとても扱いやすい印象。
逆に切れ込んで欲しい人にとっては、どんくさい印象になるのでしょうか。
割と素直な印象ではないかと思います。

初心者に優しそうなタイヤでしょうか?

ハイグリップバイアスな上、ジクサーの純正サイズと異なるから、初心者は選ばないと思うよ。

イマイチ、向きを変えづらい

前述の切れ込みが弱い…という点から派生するかも知れませんが、ハンドリングのどんくさい印象から、急激な向き変えが遅い印象があります。
逆に、しっかり路面を掴む感覚が伝わるので、バンクさせる時の安心感が強いので、バンクさせてゴリゴリ攻めるのに向いてそうな印象です。
やはり所詮はバイアスなので、フルバンク時の限界走行でのコントロールは、さすがにラジアルハイグリップには敵わないと思いました。

※写真はイメージです。実際の商品とは異なることがありますので、ご了承ください

お菓子のパッケージに記載されてそうな謳い文句だな…

比較的、バンクはやりやすい方

バンクさせるときのクイックさは、ラジアルハイグリップなスパコルやα14にはさすがに一歩譲りますが、同じライバルに相当する「IRC-RX03-SPECR」に比べると、なかなかシャープな走りができた印象です。
後は、RX03で感じた「どこまで寝かせたらいいのかわからん」という探りながらの感覚ではなく、あっけなくジクサー250の限界までスパっといけた感じ。
冬の冷たい路面であったにも関わらず、サイドスタンドのポチ部分をガリガリ擦ってしまったので、危険を感じてポチをサンダーで切り落としてしまいました。

普通逆じゃないですか?
危険を感じたから、これ以上バンクするのをやめるのでは…

何を言っているのよ…ジクサー250のどうしようもないバンク角の少なさで、最初に通る壁がこれなのよ。
これ除去しないと、ろくにバンクできないわよ。
そして、これを残したままバンクすると危険よ。

確かに危ないなぁ…
これを軸にして、後輪が浮くんだ。

公道ではここまでバンクさせることは無いから、普通にジクサーを楽しむ人は気にしなくてもいいよ。

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こんな寒空で冷たい路面の中、きれーいに皮むきしちゃったわ。
コンバット越前の奥さんが

当の本人は雪と路面にビビりまくって、ろくに走れなかったとか。

…ということは、Q-LITEはかなり悪条件な路面でも、女性にも優しいタイヤってことですね…

他のタイヤとの比較

まだ装着して間もない状態ではありますが、ライフ以外はレビューできそうです。
特にマッチするサイズが存在するジクサー150乗りな方にとっては、気になる存在かも知れませんね。
ジクサー250にも現に装着しておりますが、リアタイヤについては標準サイズが存在しないので、そこはご了承ください。

ダンロップ・スポーツマックスGPR300

ジクサー250の純正を注文すると付いてくるタイヤ。
純正だからといってザコな性能ではなく、ツーリングなどでの様々なシチュエーションで大活躍してくれます。
多少のウェット路面でも無難に走ることができます。
サイズも太目なものまでラインナップされているため、後輪がやや太いジクサー250にも、ちゃんとしたサイズでラインナップされているため安心。
それでいて、しっかりラジアルタイヤなので幅広いスポーツ走行が楽しめます。

アカンところ…

正直なところ、限界が浅いです。
ガチで攻める人には向かない。タイヤの絶対的な接地感を得られなかった。
それ以上行くと、ホントにすぱーんって飛んじゃいます。
それでいて、ライフもイマイチよくなくて、個人的な感想としては微妙なタイヤだと考えています。
今後、自分からチョイスすることは無いでしょう…。

恐らく、一般的にはそこまで寝かせませんよ

まあ、一般的にはね…
だけど、コストを考えるとどうかしら?
次のタイヤたちと比較すると、ちょっと考えちゃうわよ。

井上ゴム・IRC-RX03(SPEC-R)

コスパ最強!との呼び声が高いIRCシリーズ。
かつて最強だったRX01(SPEC-R)がラインナップから姿を消して、進化を遂げてRX03として復活しました。そのため、お値段も少し高くなりました。それでも安い。
バイアスらしからぬ、端までタイヤパターンが掘っていないというデザインは、一見ラジアルハイグリップか!?と思わせるフォルム。
…でも実はこのタイヤ、バイアスタイヤなのです。
ジクサー250のリアタイヤサイズ150もきっちりラインナップされているので、安心して装着することができます。
ハイグリップバイアスタイヤのため、かなりの激しい走行にも耐えてくれます。
もちろん、ワインディングを気持ちよく流すにはもってこいです。
ウェット路面にも十分。コスパ最強の称号は譲りません。

アカンところ

きっちり攻めれるし、限界も深い。
前述のGPR300に比べると、グリップ力も高く、路面温度依存もあまり考えなくていいくらい、ズボラでいいけれど、絶対的な接地感が「?」って感じな印象。
RX01の時に感じた「地面を掴んでる!これはいける!」という感じが伝わってこず、どこまでバンクしていいの?っていう中途半端感が否めなかった。それで滑ってこけるという感じはなかったけれど「今!」というグリップ感が無いので、ジムカーナにおける向き変えタイミングが掴めない、どうもこうも腑に落ちないタイヤ。
そして圧倒的に残念だと感じたのは「ライフが意外と短かった」こと。
RX01はシーズン一本でやれるくらいの長ライフに関わらず、RX03は約その半分くらい。
あの伝説のRX01の後継…と期待していたのに、すべてにおいて劣ってた感で残念すぎでした。
ただし、コスパは最強ではないかと思っています。

この転倒はタイヤのせいじゃないよ。念のため。

どうして、RX01(SPEC-R)を廃版にしちゃったのかしら?
どう考えてもRX01>RX03としか思えない。
スバルサンバーが絶版になってしまったくらい寂しい。

そんなの、大人の事情だろ…

ただ、RX03の性能としては良いと思いますので、純正のGPR300を履くならRX03をおススメします。値段も性能も上ですよ。

ダンロップ・Q-LITE

TT900GPの後継か…?との呼び声が高い、今回の話題作「Q-LITE」。
お値段据え置き、中型マシンにうってつけという謳い文句から「LITE」の称号が授けられています。
兄貴分のQ5そっくりなタイヤパターンから、やる気いっぱいのイメージを感じます。
ハイグリップバイアスに位置するので、ライバルはIRC-RX03やロッソコルサ(バイアス)が比較対象となりそうです。
普通に乗ってみた感じは、とてもよく転がる印象。ジクサーにとってはラジアルハイグリップを入れるより、こちらがちょうど良さそうな感じはしましたが…

アカンところ

まだ乗って間もないし、ガチで攻め込んでいないので短所を見つけられていません…。
参考にならなくてすみません。
果たして、ライフはどれくらいなのかも気になるところですね。
ただ、IRC-RX03よりは「軽く」感じました。
あとは、ジクサー250のリアタイヤサイズのラインナップがありません

まあね、交換したばかりの新品をちょっと乗ったくらいで多くは語れません。
まだ溝があるのに、なぜかいきなり散るというダメ…

おっと!その先はストップ!!

越前が飛ぶのを楽しみにしててな!!

たぶん、それは参考にならないと思います…

おわりに

まあ、今回走行した路面状況が、テストするのにとても向いていた…というのがあって、そこはいい印象でした。
多少路面が濡れていようが、冬で冷たかろうが、案外安心感が得られたので新型バイアスハイグリップだけに、さすが!といった印象。
まだライバルにブリヂストンBT39やロッソコルサなどもいるので、試してみたいなという感はあります。
前後で25000円ほどで交換できるので、純正のラジアルを買うよりは絶対にいいと思います。
サイズが気になるならIRC-RX03もありますし、こちらも悪くないですよ。
みなさんのジクサーライフをより良くできるお手伝いになれば、幸いです。
乗っていると、色んなものが見えてくるので、その時はまたお楽しみに。

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Posted by magamo