【チャレンジ】ジクサー250のフロントブレーキをラジアルマスター化(フランドーラジアルマスター)
ラジアルマスター(通称:ラジポン)とは?
ラジポンはめっちゃ効く?
「ラジポンラジポン!俺のマシンはラジポンさ!」という半ばブランド的な言葉に聞こえておかしくないラジポン…ラジアルマスターシリンダーポンプブレーキシステム…俺のマシンはリアサスにオーリンズ入ってんねん、ラジポン入れてるねん的なパーツマウント大好きライダーのご用達になりつつあるパーツのひとつになりそうであるので、ひょっとしたら少しは耳に入ったことがあるかも知れませんね。
そこで実際、ラジポンを入れると何が変わるのか?何が違うのか?…というのを見てみましょう。
一般的なノーマルブレーキ(横置きマスター)
何もカスタムしていないジクサーにお乗りの方だと、ご存じのようにこのノーマルマスターシリンダーのブレーキが搭載されています。
きっと何度も握ったことがあるであろう、ブレーキレバーがこのように付いており、握ると小さな四角い箱の中のオイルが矢印のように流れて、ブレーキキャリパーの方へと流れていき、ピストンを押してバッドが挟みこむ…という仕組みになっていますよ。
ラジアルマスターシリンダー
ラジアルマスターだと、このように握るとライダーの前方に押し出すように、ブレーキオイルが流れていく形になります。
ラジアル(放射線)という言葉のように、前向きにピャッ!とオイルを効率よく押し出すシステム…中身はよくわからないけれど、要するに「ノーマルよりもロスが無くオイルを送り込める」というものだそうよ。
だから、めちゃブレーキが効く!…ようになるわけではなく、ブレーキのコントロール性が良くなる。
キャリパーの性能を引き出すことができるようになるのよ。
といった、さっぱり意味がわからない軽い豆知識を踏まえた上で、実際カスタムしていってみましょうか。
FRANDO ラジアルマスター
さて、ラジアルマスターといっても数あれど、何を選んだらいいのやらさっぱり…
高級ならブランド志向のブレンボなんて有名だけど、やっぱり高くて手が出ない…というのもあるわけね。
そこで!意外と安価で好評なFRANDO(フランドー)をチョイスしてみたわよ。
FRANDO…?フラン・ドー…フランスのメーカーでしょうか?
フ・ランド!って力強い響きから、ドイツだろ!
フランドール・スカーレットとか…どうしてアレはどれも妹が手ごわくて、一般人ではクリア不能みたいな特別ステージが用意されているのでしょうね?
それはブレーキとは全く関係がありません。誰もわかりません。
おねえさんは黙っていた方がいいと思います。
不乱怒…日本製かもね!
どこの珍走団だよ
だと、婦蘭堂かな…?
化粧品ですか。。。
そもそも、わざわざアルファベット表記なんてしないですよ。
これは「台湾のメーカー」よ。
あんづちゃんが近いわよ、おめでとう。
…距離の問題じゃないか。
ネットでの評価もなかなか高く、めちゃくちゃお高くて手が出ないほどでもないお値段。
それでいてしっかりラジアルマスター…なFRANDO。メイドイン台湾。
今の現状だと、しっかりと応援したくなるメーカーかしら。
あのオカルトパーツよりも安いお値段で大きな効果が得られそうな…
それは言うな…言わないでくれ。
※まずは注意です。
今回はブレーキの大掛かりなカスタムということで、わたしもそうだけどあまりよくわからないシロートが作業すると、命にかかわる重大事故になりかねないので、自信が無い場合はプロにお任せしてくださいね。
命はお金に換えられないわよ。
死にたくなければ、お店に頼め。
おいおい…
だけど、正直失敗できないカスタムだよ。
とっても高級そうな梱包で届きます
鳥のロゴが可愛いね!
おお!何かすごくいい感じだ!!
金色がかっこいい!!
色は選べます。
さっそく、作業に入りましょう。
いよいよラジアルマスター化のカスタムだねー
わくわくしてきたね!
どんな変化になるか知らんけど。
まずは、オイルを抜いてしまいましょう。
ホース内にエアが行くので…後には引けないぞ。
ノーマルブレーキマスターを取り外しましょう。
ブレーキホースのバンジョー外して…
ブレーキランプのスイッチ端子を外して…
これでホルダーを取れば簡単に外せるよ。
ブレーキオイルはなかなかの劇薬で、ボディやホイールにかかると大変なので、細心の注意をしてくださいね。
おいしそうだからって、間違っても飲んじゃだめよ
飲むか!!
新しいラジアルマスターを取り付けよう!
おおー!かっこいい!!
毎日の通勤で劣化したグリップとスイッチボックスとのギャップがすごいですね…
実際にまたがって、自分好みのブレーキレバーの角度を調整しよう。
シューっていう感じがいいな。
ブレーキホースとバンジョーを取り付け…
うわっ…と、届かないっ!!
やべぇ…全然無理だ
もうちょっと…こう…えいっ!えいっ!…無理…
残念ねー。
あとちょっとだったのにね。
確かに現状がよく伝わるシーンですが、これは笑いごとじゃありませんよ…おねえさん。
どうするんだよ…
ハンドル周りのカスタムによくある悩み
今回のようなラジアルマスター化する場合は、どうしても付き纏う悩みであるブレーキホースの長さ。さらにはセパハンからバーハン化などのアップハンドルカスタムだと、アクセルワイヤーやクラッチワイヤー、スイッチボックスからの配線なども考慮しなくちゃいけなくなっちゃう。
今回のように、ちょっとだけ…ギリギリ届かない…という場合は、かなり困るわよね。
さらには、ジクサー250のようなABS搭載車の場合は、ABSユニットを介したブレーキホースの組みつけになっているから、単にブレーキホースを長くすればいいだけでは済まないので、結構厄介なのよ。
やや困ったわ…。
はいはいヤヤ〇マね…
とってもじゃなくてややなのか。
ブレーキホースを延長する場合…
ブレーキホースを変更するには、こうやってパカッとタンクカバーを開いちゃって…
え!?わざわざこんなとこまで分解しなきゃいけないの?
だって…この付け根が、微妙に隠されてて、ここまで分解しないとどうにもできない場所にあるのよ…ほんと、何考えてるのかしら?
このABSユニットからブレーキホースに組まれている部分は、一般的なブレーキホースパーツなどでは連結することができない。
そんな悩みに応えるべく、アクティブからABSユニット搭載のマシンでブレーキホースを変えたい!という要望に応えるパーツが登場しています。
これと…
7429+4194+1548…
¥13171チンッ!!
うわ…たっか
ノーマルホースがおおよそ490mm強だから、プラス100mmほどかしら…
取り回しを考えると、長すぎても短くてもダメ。
しかし、そんな悩みに応えるものすごいものがあった
ねえおねえさん…
こんなのがありましたよ?
ラジアルマスター化するにあたって、ノーマルブレーキホースを活かしたままカスタムしたいという要望から、アコサットからノーマルブレーキホースへと連結させるアダプターが登場しています。
これによって、ラジアルマスター化に伴って高額となってしまうブレーキホースや油圧クラッチホースの延長が、安く実現できるようになるみたいですよ。
なによこれ!?神パーツ降臨!?
でかした!妹!!
確かにこれは、見事までにかゆいところに手が届くやつ!!
これはすごいよね!!
13171円が3630円で済んじゃう!
ということで、リベンジ。
格さん!力たすきじゃっ!!
よぉーし!!これさえあれば、百人力ぃっ!!
水戸黄門のアニメなんて、誰も知りませんよ…
あんづの馬鹿力でぶっ壊すなよ…
この際なので、ブレーキパッドも変更してしまう
おおー!ゴールデンパッドだ。
えらく奮発したな
いえ…なんだかいつもの赤パッドだと、納品が1か月先だったみたいなので、仕方なく在庫アリを選ばざるを得なかったようです。
ブレーキをかけたくなる快感…ってすごいね。
あまりかけすぎると、すぐになくなるから気を付けてね。
ブレーキキャリパーの揉みだし&パッド交換
うわっちゃ…なかなかギリギリだった
みんなはマメにチェックしとこうな
毎度比べるに、いつもすごい違いですよね…
ジクサーのピストンって、金属じゃなくてなんだか塩ビパイプみたいな材質。
磨いてもきれいにならない。
パッドを取り付けて、キャリパーを組みつけておきましょう。
…それでは本題に戻りましょう。
ブレーキホースとバンジョーを取り付け…
げっ!アダプター付けてもまだ…
いや…もうマジで笑えないです
通販だし実際合わせることができないから、仕方ないわよね。
ブレーキホースのルートを変えましょう
こうなっているところを…
こうして…
外から通して出してしまいましょう
と…届いたっ!!
これで海に捨てられる
だめだ!捨てたらあかん
結局は、目の前で3分待ってくれたりと比較的優しかったですよね…あの人。
取り付けたら、ブレーキの角度を調整して位置を確定しましょう。
下から出るため、意外とスイッチボックスからの配線が邪魔になるわよ。
うまく位置確定してね。
・ワンポイントアドバイス?
今回はうちのジクサー250でのカスタムということでこんな形になってしまいましたが、本来のノーマルハンドル位置よりも高くしているため、ここまでの作業となってしまいました。特にハンドル位置が低くて幅が狭いフルカウルSFの場合は、意外と普通に届くかも知れません。
ブレーキマスタータンクの取り付け
これは特に問題ないわね。
説明書通りに組みつけてね
ワンポイントのゴールドがなかなかオシャレ
色は選べますよ
地獄のエア抜き
さぁーて、やりますか!
これを使えばソッコーよ
おお!一気に空気が抜けていく!!
これは気持ちいい!
あっという間にタンクのオイルが減っていく…
すごいですね、この100均…
でもなんでだろ?
もうキャリパーまでのエアは抜けきっているはずなのに、ちっともアタリが来ない
実は、レバー側のピストンのエアも抜かねばいけなかったのである
うぉ!!急にアタリが来た!!すごっ!
かなりしっかりした握り心地…これはすごいかも
ブレーキランプスイッチ
フランドーラジアルマスターのブレーキスイッチは、油圧によるセンサーからこのカプラーへと続いている。
これにジクサーのブレーキランプ端子を接続しなければだめ。
当然ながら、合いません
どうするんだよ…
おりゃ!
マジか
しかもちゃんと点いた
端子の金属さえ触れればいいのよ。
それにこれなら、ノーマルの付け口をそのまま残せる。
防水
ドシロート作業丸出し…
ハイチュウとかキャンディーの包みみたいだね
食べ物の話ばっかしだな
完成…?
かんせーい!!…ってあれ?
右ミラーがありません!
大丈夫。ここのキャップを外すと10mmのねじ穴が出てくるわよ。
くれぐれもねじ山を壊すんじゃないわよ!
今度こそかんせーい!!おつかれさま
交換後は…
とっても主観的にまっすぐお話しますよ
レバーの形といい、握り心地といい、細かい幅の設定といい、至れり尽くせりな個人的には高級パーツとなりました。とっても素晴らしい。
リザーバータンクも、どうやらバージョンアップしたらしくて、この小さな黄色っぽい透明なものになっていて、ビジュアル的にもお気に入り。
ブレーキパッドと共に交換したため、パッドのアタリが出るまではさっぱり効かない期間があったけれど、アタリが出始めるとものすごく繊細なコントロールができる感覚が伝わってきます。
ようやく、止まるジクサーになった気がします。
ただ、好みは分かれるので、ノーマルの握りこみで繊細な動きを作り出せるベテランライダーにとっては、操作範囲が小さくなるのでやりにくく感じる人もいるかもしれません。
個人的には、握りこみも素晴らしいけれど、リリースでパンッと戻らないのが気に入っています。
これは、8の字などの旋回後の加速時にフロントフォークの動きを安定させる時に効果を発揮するのではないかと期待しております。
攻め込んだ走りは全然していないのでわかりませんが、確かなブレーキングコントロールを得た気がします。
…という、へたくその偉そうなコメントでした。
参考になるわけがないだろうけど、目を通してあげてね。
まあ、ノーマルとの違いをカンタンに言うなら…
・あそびの部分が小さくなり、シビアにコントロールできるようになった。
・ノーマルだと、握りこむと一気に効く部分をコントロールできる。
・本気で握るとえらいことになる
・パッドのこすれ感が指先に伝わってくる(気がする)
・スピードを出した状態だと、さらに感覚が伝わる。
(逆に普通に走行するにあたっては、大きな違いはあまり感じない)
あとは、キミ自身で感じ取ってみてね!
君は小宇宙を感じたことがあるか
しょううちゅう?なんだそれ?
…きっと、平成中ごろあたりから通じなくなってきているかも知れませんね…
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