【ジクサー250の評価】ジクサー250はジムカーナで速い?

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早速、ジムカーナ大会での結果です

KPRラウンド2(ちくさ高原)

タイム比:114.61%

C2タイムです。

こちらが実際に出場した大会のレポートになります。
興味がありましたら、是非チャレンジしてみてね

なお、ジムカーナのことがよくわからない人へのC2とは…教習所などで開かれるイベントのライディングスクールで見られる「スラローム走行(パイロンを避けるやつ)」でのクラス分けで上級クラス?みたいなところで走れそうなレベル。白バイとかと一緒に走るお楽しみイベントみたいなのでは、白バイのペースに普通についていける感じのレベル。こう書くと凄い感じがするけれど、白バイには余計な重い装備がたくさん付いてて尚且つクソ重い1300スーパーボルドールなので、それだけでも白バイ隊員が背負うのは大ハンデであることを忘れてはいけません。とにかくジムカーナのシード選手は、一般ライダーからちょっぴりかけ離れた存在だったりするので、観たければ是非、ジムカーナの扉を叩いてみてくださいね!

まあ、実際ジクサー250で白バイ隊員と教習所のコースで走ってみろと言われたら…トンデモ隊員さえ来なきゃいけるんじゃないかしら?
軽さとトルクで攻めるジクサー250のスラローム走行はなかなか手強いわよ。

そんな挑発じみた発言とかやめとけって…捕まるぞ。
スラローム走行とジムカーナは別だけどな

今回のジムカーナ大会に挑んだジクサー250の仕様について

(写真提供ミムさん・ありがとうございます)

SSB(サクタスポーツバンパー)
タイヤ(IRC-RX03)フロントリア共に
ステップ変更(キジマ)
アイドリング調整スクリュー
デイトナ赤パッド(ブレーキパッドフロントリア)

…くらいです。後はオシャレパーツなど。なお、ギア比の変更は通常は現在まだできません。(ジクサー250用のカスタム製品が出ていない。メーカー確認済み)オーダーメイドなら可能かも知れません。
ホント、SSB以外は安価でおなじみなレベルなもので、これを付けたことで普段乗りに影響を与えるようなものはありません。ツーリングマシンをそのまま投入するようなレベルです。それだけ、ジムカーナは誰でもお気軽に参加できるモータースポーツなのです。是非やってみましょう。

おまけに、この大会に挑むまでに、このジクサー250でまともにタイムアタックなどのジムカーナの練習会に参加したのはわずか4回ほど。正直なところこのジクサー250の乗り方をまだよくわかっていないレベルです。借り物くらいの走りしかできない感じで、はっきりいって不安だらけでした
でも、蓋を開けてみていきなり大会やってみたら、なんとなく走れて結果も残せたので、自分自身驚いております。まあそれだけジクサー250とは、扱いやすくて素直なマシン…と評価できるかも知れませんね。

ぶっちゃけ、ほぼドノーマルでタイヤさえしっかりしたものを入れたら、それなりにいけるっていう感じ。そのままだとテクニカルセクションでインジェクションのドンツキが気になる程度…かな?

ただ、ジムカーナを本格的にやりたければ
SSBなどの転倒ガード装備は必須!マシンだけでなく身体も護れます

ジムカーナにおける、ジクサー250の全体的な感想

まず、最初に一言。「この装備状態においての感想」になります。マフラーや足回りをガチガチにカスタムしていくと、だいぶ変わってくるかも知れませんので念のため。

ちょっと手ブレがしてますが、少し上からの視点で見ると、よくわかるポイントがたくさん見えます。

×軽さの割に、どんくさい

ジムカーナにおいてはちょっと致命的。個人的にはちょっとがっかりしたポイントでもあります。VTR250よりも6kgほど軽いカタログ値ではありますが、エンジンなどの全体的なバランスが下に寄っているためか、とにかく振り返しと寝かしこみが鈍く感じます
後は車体を起こす時のエンジンパワーが弱すぎて、ワンテンポ遅れるように思います。まだ乗り慣れていないというのもありますが、前に乗っていたVTR250と比べても、それは明らかに感じました。

動画から感じ取れるトロさ…まるでリッターネイキッドマシンにでも乗っているような動き。重くは無いんだけどね…

×瞬発力が無い

上のどんくさいのに続く感じですが、とにかく瞬発力がありません。キャブのVTR250の時はパワーは無くとも開け始め直後からの盛り上がりは強く、アクセルでリズムよく右へ左へとヒラヒラと走れました。ジクサー250の場合は、アクセル開けた直後のパワーの出かたがあまりに穏やか。そのため車体がすぐに起きません。恐らくインジェクションのコンピューターによる制御なのかも知れませんが、開け方を早めてもそれほど変わらないのです。ジクサーオーナーなら解るかもしれませんが、峠で結構開けたり乱暴なアクセルワークをしたにも関わらず、燃費の良さがほとんど変わらないという現象は、ここから来ているのかも知れません。快適なシステムは競技の邪魔をします。(他の車種でもありうる)
ギア比を変えて試したいところですが、まさかのスプロケ変更のラインナップがありません。
これは、バイク用品店からサンスター・ザムなどに問い合わせた結果、まだ製作してないという話から来ています。後は他車種の流用もできないようです。スズキの開発さんに聞くと、スプロケはジクサー250専用の型番をもっているらしいので、不可…だそうな。150は旧式と同じホイールなので可能みたいですよ。

ラインナップされるのを待つか、待ちきれずに乗り換えるか…

まてまて…ちょっと待ってくれ…

タイヤの選択肢は広い

タイヤサイズ、フロント110、リア150のラインナップは豊富で、ラジアルハイグリップも選択できます。中型マシンの王道サイズですね。今回、僕はリアのサイズを140にして走りました。特に大きく走りが崩れたりもせず、安定しましたので好みでワンサイズダウンしても構わないかと思います。個人的な意見ですが、あまり深いバンクで走るのを得意としないジクサーにおいて、150もの太いタイヤはいらないんじゃないかと思っています。後は、上記で記したとおり瞬発力が無いので、アクセルワークを雑にしてもリアが滑ったりすることはほとんどありません。…ので、リアタイヤには純正のGPR300でもいけるんじゃないかと思っています。この辺はお好みで。

まあ、正直なところ、これくらいのペースならスパコルやα13SPまでは必要ないかもね。IRC-RX03でも、しっかり押し付けて旋回すれば、不安な感覚はほとんど無いわよ。
雨にも寒さにも強いし、ライフも長いし安い

安いだけ強調してるな…

◎旋回半径は多彩

ジムカーナにおいて、なかなか重要なポイントとなるハンドルの切れ角。このジクサーはその点なかなか優秀で、深すぎず、浅すぎず。実に絶妙な位置で止まります。とあるシード選手に跨ってフルロックしてもらったところ、少し深い印象を受けたようなので、調整次第では多彩な走りに対応できるのではないかと思います。今回僕は、特に制御せずノーマルの切れ角のままで走っています。所々の回転セクションでは、フルロックを当てて回っていますのでご参考に。

見たところ、フルロックで細かく回るために減速しすぎちゃってるから、瞬発力の無さも相まって遅いんじゃないかしら?この辺りを改善したら、もう少しいい結果が出せるかもね。期待しましょう。

×リアサスが硬い

プリロードは卸したてのままで走りました。これがなかなか致命的で、体重65kgの僕ではほとんど動いてくれません。最後の方の連続8の字セクションなどで見られる、向き変えの待ち時間がとても長い。旋回後に後ろ荷重をしてくるんっと回す技術が通用しませんでした。プリロードを変えたところで、バネ自体の硬さもあるでしょうから、あまり効果は薄いように思います。今回の検証で見えたことなので、とりあえずは試してみますが…リアサスさえ動かせれば、なかなか良いラインが得られるのではないでしょうか。

リアサスはラインナップされているわよ。元々機動性のあるジクサーだから、ノーマルでもそれなりに楽しめるけど。

○フロントサスはクセが無い

ちっともお仕事してくれないリアサスとは対照的に、フロントサスは比較的ストロークもそれなりにあって、ぐんぐん仕事してくれました。柔らかすぎるという意見もあるけれど、個人的には好み。買ってから何もしていないので、オイルにどんなものを使っているのかわかりませんが、まあよく動く。オイルの粘度を変更するなどすれば、比較的好みのセットが出せるのではないか?…と期待しちゃったりしています。CB250Rは倒立フォークだったりとお金が掛かってるとかでジクサーは安っぽいと言われがちですが、シンプルイズベストという言葉もあるとおり、頑張ってくれれば設計なんてそれでいいんです。

これは好みの問題ねー。
KSR110の比較的不評なぴょんぴょん跳ねるフロントを好んで扱う乗り手なので、意見はそれぞれ違うかも。乗ってみてね。悪くは無いわよ

△ブレーキが弱い

個人的にどうも扱いにくさを感じます。赤パッドに換えて、なんとなく制動力を感じるようになりました。ノーマルパッドはホントに止まらない!(公道を走ることにおいては大丈夫です)できればもう一声、コントロール性が欲しいなって思います。フランドーとか、マスター・ラジポンなどを入れると変わってくるのかな?
なお、ABSを作動させたままジムカーナ走行をやると、旋回の突っ込みの際に急にブレーキのタッチが変にカッチカチになったりするので、キャンセルすることをおススメしておきます。

旋回中にフロントブレーキをひきずるという技術を使わない場合は、あまり気にしなくていいコメントよ。ご参考までに。

◎回転へのアプローチがとてもいい

これ、ジクサーでジムカーナやって思った、一番の好印象ポイントです。最初のどんくさい項目で指摘した、車体の重量バランスが下に寄っているため、突っ込み時の安定感はピカイチ。いきなり回転セクションに飛び込んで、セルフステアでハンドルが切れこんできても不安を感じさせない安定性は、ジクサー250以外では考えられないレベル。回転が上手くなったんじゃないか?と錯覚を覚えるような感じです。フルロック後も転倒の不安を感じないうちに回転が終わるという、回転嫌いな初心者にうってつけかも知れません。僕は回転が嫌いですが、ジクサー250なら喜んで回転します。

…ただし、やりやすい速いは別よ。
そこは間違えないでね。

◎エンジンブレーキの穏やかさ

これも、ジクサー250の特筆すべき部分のひとつ。単気筒の割に穏やかなエンジン特性なのか、エンブレの衝撃がほとんど無いです。まるで2スト…とまでは言い過ぎですが、アイドリングを標準の低いままで走ったとしても、穏やかなエンブレのおかげで綺麗な突っ込みができる印象です。その分、ブレーキングに技術が求められるのがありますが、軽いスラローム程度なら、アクセルオンオフでクリアできるようなセクションであれば、結構ハイペースで駆け回ることができます。
ちなみにヤマハR25乗りのジムカーナライダーがジクサー250に乗って、最初に発した言葉が「エンブレが無い~!これいい!!」でした。

エンブレが無ければ良い…というわけじゃないけど、減速時のアクセルワークに余計なことを考えなくて良くなるかな?

いやいや…その分、ブレーキの処理が難しくなる。

以上、全体的に一言でいうと…

速くは無いが、扱いやすい

です。
次のページからは、レベル別に紹介していきます。
あなたが欲する部分とピッタリきたら、是非ともジクサー250を検討してみてください。
ジクサーはとってもできる子です!